アーユルビューティの
アーユルヴェーダ鍼灸とは

アーユルヴェーダ鍼灸師

長尾 理恵

トリートメントを行った数は、5000名を超え、アーユルヴェーダセラピスト養成講座では、100名を超えるセラピストを輩出し、40を超える個人サロンが誕生。各種講座、ワークショップ、カルチャースクールなど外部講師も務めています。

アーユルヴェーダ鍼灸とは?

アーユルビューティの最大の特徴は、アーユルヴェーダの理論をベースに鍼灸を取り入れた独自の「アーユルヴェーダ鍼灸」です。

インドでアーユルヴェーダを学び、2005年にアーユルビューティをオープンしました。以来、15年以上にわたって5,000人を超えるお客様に施術を提供してまいりました。

創業時から、女性の様々な不調を具体的に調和する手助けをしたいという思いがあり、サロン10周年を迎える頃、マルマ療法や脈診の学びを深めたいと考えるようになりました。そのため、鍼灸師の資格を取得して、2019年にアーユルヴェーダ鍼灸をメニューに取り入れました。

鍼は身体を中から整える健康法

鍼は、毒素の排出を効果的に手助けしてくれます。現代医学ではなかなか良くならない不調が、鍼一本で、今この瞬間に良い方向へ向かう奇跡のような場面を目の当たりにします。しかし、それは奇跡ではなく、きちんとした理由があるのです。

鍼のテクニックはとても繊細です。深く刺したり、浅く刺したり、上下左右に動かしたり、早く刺したり、ゆっくり時間をかけたり、刺したまましばらく留め置いたりと、鍼灸師は様々なテクニックを用います。ツボから伝わった刺激は体中に作用し、免疫を上げ、自律神経を整え、痛み物質を抑え、血液が巡りはじめます。このように、鍼は身体を中から整える健康法です。

アーユルヴェーダならではの薬草オイルの気持ち良さと浄化力はそのままに、鍼で不調を具体的に調和するのがアーユルヴェーダ鍼灸です。

アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダは、サンスクリット語で「生命の科学」を意味します。5000年前からインドで伝わる世界最古の医学で、世界保健機構(WHO)にも承認されている世界3大伝統医学の一つです。

人を美しく、人生を幸せにする

不老長寿、若返りの秘法として知られるアーユルヴェーダは、「あなたはどういう体質か?」「どのような食事をすればいいか?」「どのように行動するといいか?」「どんな心の持ち方をすればいいか?」といったことを教えてくれます。生活に密着し、人がより幸せに長生きするための実践的な健康法です。

アーユルヴェーダは、自分の個性を知ることから始まります。個性に沿った知恵を実践することで、自分にとって最適な生活を手に入れましょう!

アーユルヴェーダの体質論

3つのドーシャ

ドーシャは日本語で「体質」や「性質」と訳されます。「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つのドーシャがあります。

ヴァーダピッタカパ
動のエネルギー(風)熱のエネルギー(火・水)結合のエネルギー(水・地)
「軽い」「速い」「乾いた」「冷たい」「熱い」「鋭い」「滑らか」「重い」「冷たい」「安定」「粘着」
神経・呼吸・腸などの体内の動き消化器系や血液、知能、視覚骨格、関節、筋肉、粘膜、呼吸器系
ヴァーダ
動のエネルギー(風)
「軽い」「速い」「乾いた」「冷たい」
神経・呼吸・腸などの体内の動き
ピッタ
熱のエネルギー(火・水)
「熱い」「鋭い」「滑らか」
消化器系や血液、知能、視覚
カパ
結合のエネルギー(水・地)
「重い」「冷たい」「安定」「粘着」
骨格、関節、筋肉、粘膜、呼吸器系

私たちの身体は全てのドーシャを持ち合わせていますが、その比率は異なります。

生まれつきのドーシャ比率を「プラクリティ」と呼びます。プラクリティは受精のタイミングでほぼ決定されると言われており、両親からの遺伝が深く関与し、生まれた季節や場所などの要素によって決定されます。プラクリティは生涯を通して変わることはありません。

私たちのドーシャの比率は、年齢や季節、一日の時間帯、居場所、天候、状況、生活態度、思考、行動様式、人間関係など、様々な影響を受けて増加したり減少したりします。本来のバランスが崩れると、体調が崩れ、そのまま放置すると病気になります。

ドーシャの特徴

※左右にスライドしてご覧いただけます。

ヴァーダピッタカパ
バランスの
良い時
創造性豊か、情熱的、直感的、楽観的、頭脳明晰、寛大、繊細 勇気がある、集中力、誠実、知性的、知識欲旺盛、信仰心厚い、リーダーシップ、食欲旺盛、快便 思いやりがある、集中力、愛情豊か、母性的、忍耐力あり、安定性、記憶力大、体力大
バランスの
乱れた時
不眠、不安、緊張、過敏、情緒不安定、過労、体力喪失、話しすぎる、便秘、疼痛 批判的、イライラする、怒りっぽくなる、口渇、多汗、口臭腋臭、下痢、ホクロ、湿疹、発熱 怠惰、執着、頑固、恐怖心、けち、過眠傾向、憂鬱、肥満
増悪による
身体状態
顔色が悪い、便秘傾向、腹部の膨満感、生理痛、皮膚の乾燥、体力・抵抗力の低下、神経痛、関節痛、関節炎、寒さに弱くなる、痩せてくる 皮膚に炎症ができる、食欲低下、口臭と体臭が強い、胸焼けとゲップが多い、目の充血、不眠、からだの灼熱間、のぼせと赤ら顔、異常な空腹感、口の渇き 咳・鼻炎の傾向、風邪を引きやすい、関節が重い、体が重い、倦怠感、肥満、食欲不振、吐き気、口内が粘りっぽくなる、甘みを感じる、頭が重い
かかりやすい
病気
坐骨神経痛、冷え性、頭痛、腰痛症、不眠症、肩こり、パーキンソン病、リウマチ、心疾患、痛風、顔面麻痺、便秘症、骨性疾患、大腸性疾患、精神病 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃ガン、肝臓、膵臓疾患、胆石症、胆嚢疾患、眼疾患、血液疾患、アトピー性皮膚炎、心臓病、精神病、アルコール中毒 気管支炎、喘息、糖尿病、アレルギー性鼻炎、花粉症、関節炎、腫瘍、肥満症、風邪、浮腫、腹部疾患、泌尿器疾患、粘液性疾患、抑鬱病

毒素(アーマ)とは?

アーユルヴェーダでは、身体に入れたけれども消化できずに滞ったもの、未消化物を「毒素(アーマ)」と言います。毒素を作り出す原因は、食べ過ぎ、合わない食事、食べ合わせ、ジャンクフード、砂糖、薬、消化力、ストレスなど様々あります。アーユルヴェーダは毒素がすべての不調や病気の根源だと考えます。

毒素になりやすいものは、自然ではないものです。

  • 食品添加物
  • シャンプー
  • ヘアカラー
  • 化粧品
  • 農薬 など

これらの多くは油でできていて、油性の毒素として、スロータス(身体の中のあらゆる管)の内壁にこびりつき蓄積されていきます。

現代的に言うと、油から作られた毒素は脂溶性毒と言って脂肪に溜まります。気になるお尻の贅肉、脂肪肝などの皮下脂肪や内臓脂肪だけではありません。脳や神経も油でできています、ひとつ一つの細胞を構成する細胞膜も油からできているので、全身のあらゆる場所に溜まります。特に、弱い場所、あなたが不調になりやすい場所や傷跡、接続部、狭窄部は溜まりやすい箇所です。

毒素を抜く方法は?

現代人は積極的に栄養を摂取する傾向にありますが、アーユルヴェーダでは、問題の原因を根本から探り取り除くことを第一としています。汚れた布は染まりません。まずは、できるだけ早い段階で毒素と増えすぎたドーシャを取り除くトリートメントを提案します。毒素を抜き、ドーシャのバランスを整えることが健康への近道なのです。

アーユルヴェーダのトリートメントは、オイルを塗布して温めます。オイルは毛穴から皮膚に浸透し、毛根から毛細血管に吸収され、約15分で骨髄に到達すると言われています。体内にこびりついた毒素を浮かし、燃焼・分解し、しかるべき排泄器官へと促します。